美容師の仕事において、技術以上に大切なこと。

バーバーショップで美容師が男性客の髪をカットしている様子。技術だけでなく向き合う姿勢の大切さを示すシーン。
美容師の仕事において、技術以上に大切なこと。

美容師という仕事の本質は、単なる「技術」だけではありません。
もちろん、技術はとても大切です。けれども僕があえてウェブサイトやSNSで、流行りのテクニックや「○○カラーできます!」「○○カット得意です!」といった情報をあまり発信しないのには理由があります。

技術以上に大切な「マインド」

同じヘアスタイルでも、誰が切るか、どんな気持ちでお客様と向き合うかによって、仕上がりは大きく変わります。
表面的な技術やビフォーアフターの写真だけを見ても、その人にとって本当に必要な施術なのかは分かりません。髪質・骨格・ライフスタイル・価値観…すべてが違うからです。

だからこそ僕は、ただ「できる技術」を並べるのではなく、その人に合うかどうか、その技術を選ぶべきかどうかを一緒に考えることを大切にしています。

本当に必要なのは「対話」

流行やテクニックを一方的に押し付けても、それがお客様にフィットしなければ意味がありません。
だから僕は、予約の前からできる限りメッセージでお話を伺い、事前にイメージを共有するようにしています。メールでもLINEでも、InstagramやWhatsAppでも構いません。
一度やりとりをしておくことで、来店されたときによりスムーズに希望を形にできるからです。

特に初めてのお客様とは、時には30分、1時間かけてコンサルテーションをすることもあります。お互いが納得して、安心して施術に入れるようにするためです。

技術は「手段」であり「目的」ではない

僕が大切にしているのは、「この人にとって一番いい方法は何か?」という問いです。
最新の技術も、流行のデザインも、それがその人に合わなければ意味がない。逆に、シンプルなカットであっても、マインドとプロセス次第でその人にとって特別な仕上がりになります。

美容師として一番大切なのは、表面的な技術を見せびらかすことではなく、「どう向き合うか」という姿勢。
それこそが、技術以上に大切なことだと僕は思っています。