たかが髪型、されど髪型。あなたにとって髪ってどんな存在ですか?

髪型ひとつで、人生はちょっと前向きになる。
ある僕のお客さんの話です。
その方は、毎月カットに来てくださっている常連のお客様。
会社の中でもかなり重要なポジションに就いている方なのですが、ある日ふと、こんなことを言ってくれました。
「髪をTakaさんに切ってもらうようになってから、なんか仕事がうまく回るようになったんですよね」
もちろん、髪型だけで仕事がうまくいくなんて単純な話ではないと思います。
でもその言葉を聞いて、僕はすごく大事なことに気づかされました。
「髪型」は、ただの見た目じゃない
その方が言ってくれた「仕事がうまくいっている」という感覚は、
たぶん“髪型そのもの”が良かったから、というより、
「自分が納得できる髪型になったことで、意識やモチベーションが自然と高まった」ということなんだと思います。
自分の見た目に納得がいくと、朝の支度も気持ちいいし、外に出るときの姿勢も変わる。
その積み重ねが、結果として仕事や人間関係にいい影響を与えてくれる——。
髪型には、そんなメンタルを後押しする力があると思っています。
髪型に込められた「その人の理想像」
髪型に対する考え方って、人それぞれです。
- とりあえず短ければいい
- 派手じゃなければそれでOK
- 若く見えれば嬉しい
- 毎日扱いやすければそれでいい
どれも正解です。
でも、その背景にはきっと、
「こうありたい自分」や、「こんなふうに見られたい」という、
ひとりひとり違う“理想像”があると思うんです。
その理想を、髪型という形で少しずつ近づけていく。
それが、僕たち美容師の仕事なんじゃないかと感じています。
心が整うと、体も整ってくる
「病は気から」って言葉がありますよね。
これは本当に、その通りだと思います。
気持ちが落ち込んだり、ストレスがたまると、
自律神経が乱れて、体調を崩しやすくなる。
血流が悪くなったり、睡眠の質が下がったり、免疫力が落ちたり……。
でも逆に、気持ちが整っていれば、自然と体も元気になる。
髪型を通して、自分をちゃんと扱う。
そうすることで、「自分を大事にできている感覚」が生まれてくる。
それが、心と体をつなぐ、小さなきっかけになるんだと思います。
僕がやりたい仕事は、髪を切ることだけじゃない
髪型は、ただのファッションじゃなく、
その人の気持ちや生活、時には人生にも影響するもの。
だから僕は、ただ髪を整えるのではなく、
その人の気持ちごと整えるような仕事がしたいんです。
お客様が髪を通じて前向きになれたり、
ちょっと自信が持てたり、
なんか今日いい感じだなって思えるようになったり——。
そういう瞬間が、僕にとって一番のやりがいです。
たかが髪型、されど髪型。
鏡の中の自分に少しだけ自信が持てた日、
きっとその日から、気持ちがちょっと変わってくるはず。