すいてほしい。でも、本当に必要なのは「量を減らすこと」とは限らない。

美容室でカットが終わりそうになって
「もう少しすいてほいしい」
と思ったことありますか?
こう思うことは、まったく間違いではありません。
ただ、
“なぜそう感じるのか”
ここを整理しないまま、ただ髪をすくだけだと、
その場は少し軽くなっても、数週間後に
「なんか違う」
となることがあります。
ネットやSNSで美容の情報が増えた今、
「すく=軽くなる」
という知識を持っている方は多いです。
でも実際は、
髪をすくこと(セニング)は、
万能ではありません。
大事なのは、
お客様が、なぜそう思うのかを
美容師が、その言葉の奥にある理由をくみ取る力です。
「すく」は、髪の量を減らす技術。形を変える技術ではない
まずシンプルに言うと、
セニング(すく)は、
髪の長さや大きな形を大きく変えずに、
中の毛量を減らす技術です。
たしかに、
- 髪が多いが、長さは変えたくない
こういう場合には、効果的です。
ただし、
ここで勘違いしやすいのが、
頭が四角く見える
ハチが張って見える
横が膨らむ
こういった「形」の悩みです。
この場合、
ただすいても、
四角い形が
小さい四角い形になるだけで、
根本の原因はそこまで改善されません。
つまり、
“量”の問題なのか
“形”の問題なのか
ここを見極めることが大切です。
形を変えたいなら、
セニングのハサミを使わず
- レイヤー
- 長さ設定
- 丸みの作り方
- シルエット調整
こういった、別のカット技術が必要になることもあります。
すけばいい、ではなく「なぜそうしたいか」が大事
髪をすきすぎると、
- パサついて見える
- ツヤが減る
- まとまりにくい
- 伸びた時に、毛先が極端に薄くなる
ということもあります。
「軽くしたい=全部すく」
ではありません。
例えば、
- 毛先を柔らかく見せたい
- 動きを出したい
- 頭を小さく見せたい
- 丸みがほしい
これらは、
全部アプローチが違います。
お客様自身ですら
「なんか分からないけど、気に入らない」
と言葉で表現できない方は
たくさんいらっしゃいます。
だからこそ、
上手な美容師ほど、
お客様の声を聞いて
その気持ちを感じて、表現する経験と技術力があると思います。
時間がかかる時もあるかもしれないけど、
「すいてください」
という言葉の奥にある、
本当の悩みを整理すること。
そこが、
満足度の高いヘアカットにつながります。
毛量が多い髪は、
ただ軽ければいいわけでも、
ただ量を減らせばいいわけでもありません。
大切なのは、
あなたが気になっている原因が、
“量”なのか
“形”なのか
“質感”なのか
そこを見極めること。
美容師は、
ただ言われた通りにすく人より、
「なぜそう感じるのか」を一緒に整理できる人の方が、
長い目で見て失敗が少なくなります。
お客様の
「すく」という一言の中にも、
実は、いろんな意味があります。

