なぜ僕はカラーやパーマ、縮毛矯正よりもヘアカットに力を入れているのか

なぜ僕はカラーやパーマ、縮毛矯正よりもヘアカットに力を入れているのか

「カットが上手い美容師に切ってほしい」

そう思ったことがある人は多いのではないでしょうか。

では、カットが上手いとはどういうことなのでしょうか。

僕はロンドンで長年美容師として働き、
アートディレクター(最高技術責任者)として現地スタッフの教育にも携わってきました。

現在はカラー、パーマ、ストレート、ヘッドスパ、トリートメントなど幅広く施術していますが、今でも一番力を入れているのはヘアカットです。

その理由があります。

ヘアカットは技術そのものが結果に出やすい

カラー、パーマ、ストレートは素晴らしい技術です。

髪色を変えたり、動きをつけたり、クセを伸ばしたり。

髪型の可能性を大きく広げてくれます。

ただ、それらには必ず薬剤が必要です。

どれだけ技術があっても、薬剤がなければ施術そのものができません。

一方でヘアカットは違います。

ハサミとコーム、シャンプーとドライヤーがあれば施術できます。

もちろん簡単という意味ではありません。

ヘアカットは、美容師の技術が仕上がりに表れやすい技術だと思っています。

髪の長さ、重さ、形、ボリューム。

それらをどう設計するかによって、仕上がりや扱いやすさが大きく変わります。

同じショートヘアでも、

  • 朝のスタイリングが楽になる人
  • すぐにまとまらなくなる人
  • 数か月後も形が残る人
  • 数週間で崩れてしまう人

がいます。

その差を作るのがヘアカットです。

だからこそ、技術力が結果に表れやすい施術だと考えています。

薬剤に頼らずにできることを大切にしたい

ロンドンで働いていた頃、思うような薬剤を使えないことがありました。

輸入や流通の問題で、日本のように自由に選べる環境ではなかったからです。

特にパーマやストレートの薬剤は、日本の技術や製品が非常に優れていると感じていました。

もちろんカラーやパーマ、ストレートにも高い技術が必要です。

カラーには、色彩学や肌に似合わせる知識。

パーマには、ロッド選定やカールのデザイン設計。

ストレートには、ヘアアイロンでの熱コントロール。

どれも奥が深く、学ぶことは尽きません。

ただ、それでも質のいい薬剤が必要であることは変わりません。

だから僕は、

「薬剤を使わなくても改善できることはないか」

を先に考えるようになりました。

  • トップのボリューム
  • 髪の動き
  • 広がりや、まとまりにくさ
  • 重たさ
  • 白髪を目立ちにくく見せること

こうした悩みの中には、ヘアカットだけで改善できるものも少なくありません。

毎回カラー、パーマ、ストレートをしなくても良いかもしれません。

まずはヘアカットでどこまでできるか。

それを大切にしています。

ヘアカットは、髪質や国籍、年齢や性別を問わず提供できる技術です。

僕自身、これまで世界中のさまざまな髪質のお客様を担当してきました。

その経験の中で感じるのは、良いヘアカットは毎日の生活を楽にしてくれるということです。

朝の準備が少し短くなる。

乾かしやすくなる。

手ぐしでまとまりやすくなる。

そんな小さな変化の積み重ねが、毎日の快適さにつながります。

だから今でも僕は、薬剤より先にヘアカットを考えます。

そしてこれからも、技術そのものを磨き続けながら、お客様一人ひとりに合わせたヘアデザインを提供していきたいと思っています。